スマートフォンやパソコン作業で下を向く時間が長くなると、後頭部や首の痛みを感じる方が多くいらっしゃいます。多くの場合、こうした症状は脳の疾患ではなく、首まわりの筋肉や神経の働きの低下が関係しています。

後頭部には小さな筋肉群が集まっており、これらが持続的に緊張することで血流が悪化し、疲労物質が蓄積します。その結果、後頭部から首にかけての鈍い痛みや重だるさが生じやすくなります。

また、周辺を走る神経が筋肉の硬さや緊張によって刺激されると、後頭部から頭頂部、目の奥にまで広がるような痛みが現れることもあります。加えて、上部の頸椎の動きが悪くなると周囲の組織に負担が集中し、頭痛が誘発されやすくなります。こうした状態は、姿勢の崩れや筋肉のバランスの乱れによって引き起こされます。

当院では、姿勢や背骨の動き、肩甲骨の位置、後頭下筋群の状態を総合的に評価し、必要に応じて超音波検査で筋肉や軟部組織の状態も確認します。首まわりの緊張を和らげ、上部の背骨の動きを改善することで負担を軽減し、鍼灸を組み合わせることで筋肉の弛緩と血流改善を促していきます。

大切なのは痛みそのものを抑えることだけでなく、その根本原因を見極め、改善していくことです。ただし、突然の激しい頭痛や手足の麻痺を伴う場合には、まず医療機関の受診を優先してください。