スマートフォンやデスクワークによって下を向く姿勢が続くと、肩や首に痛みや重さを感じる方が多くいらっしゃいます。今回は、その背景にある「猫背」と肩甲骨の関係についてご紹介します。
猫背の姿勢になると、肩甲骨は体の前方へ引き出され、外側に開いた状態になります。この主な原因となっているのが、胸部から肩甲骨にかけてつながる前鋸筋という筋肉です。長時間の不良姿勢によってこの筋肉が縮こまり、肩甲骨を常に前方へ引っ張り続けてしまいます。
その結果、肩甲骨に付着している僧帽筋上部線維は、常に引き伸ばされた状態のまま働き続けることになります。筋肉は縮みすぎても伸びすぎても本来の機能を発揮できないため、伸ばされながら収縮し続けるという過負荷の状態に陥ってしまうのです。
この状態が続くと血流が滞り、疲労物質が蓄積して痛みが生じます。さらに下を向く動作が加わると、頭部の重さによって首や肩への負担がいっそう大きくなり、症状が悪化しやすくなります。
単なるマッサージでは一時的な緩和にとどまってしまうことが多く、姿勢そのものの改善、胸まわりの柔軟性の回復、肩甲骨を正しい位置へ導くこと、そして肩甲骨まわりの筋肉のバランスを整えることが、根本的な改善には欠かせません。
当院では、姿勢や肩甲骨の動きを丁寧に評価し、原因となっている筋肉に的確にアプローチすることで、慢性的な肩こりの改善を目指しています。