今回は、首を下に向けたときの痛みに加え、腕や手にしびれが出るケースで疑われる「頸椎椎間板ヘルニア」についてご紹介します。
頸椎椎間板ヘルニアとは、首の骨と骨の間にあるクッションの役割を果たす椎間板の一部が飛び出し、近くを通る神経を圧迫してしまう状態です。加齢による椎間板の変化に加え、長時間のスマートフォンやパソコンの使用、日頃の姿勢の崩れが主な要因となり、特に下を向く動作で症状が強く出やすくなります。
症状としては、首を前に曲げたときの痛みのほか、腕や手にかけてのしびれや痛み、握力の低下、細かい作業のしにくさ、腕のだるさ、咳やくしゃみをした際の痛みの増強など、多岐にわたります。
興味深いのは、画像検査でヘルニアが確認できても症状がまったくない方もいれば、比較的小さなヘルニアでも強い痛みを訴える方もいるということです。そのため当院では、可動域検査や神経学的な検査に加え、姿勢や肩甲骨の動き、筋肉の状態まで総合的に評価し、本当の原因を見極めることを重視しています。
手術だけが選択肢ではなく、保存的なケアによって改善が期待できるケースも多くあります。正確な評価に基づいた対応こそが、改善への第一歩だと考えています。