前回に続き、「下を向くと首が痛い」症状について、今回は筋肉の関わりを中心にご紹介します。

頭の重さはおよそ4〜6kgですが、下を向く角度が深くなるにつれて、首にかかる負担は急激に増加します。目安として、30度傾けるとおよそ18kg、60度ではおよそ27kgもの負荷が首にかかるといわれています。この負担が日常的に繰り返されることで、筋肉の疲労が蓄積し、痛みへとつながっていきます。

特に負担を受けやすいのが、僧帽筋や肩甲挙筋、頭板状筋といった首から肩甲骨にかけて広がる筋肉群です。これらの筋肉が硬くなると、下を向く動作のたびに引き伸ばされて痛みが生じるだけでなく、血流が低下することで首こりや肩こり、さらには頭痛につながることもあります。

当院では、首単体ではなく、姿勢全体や肩甲骨、胸椎の動きと筋肉のバランスを総合的に評価したうえで、痛みの原因を特定していきます。腕や手にしびれなどの神経症状がある場合には、また別の観点からの見極めが必要になります。

早い段階で原因を把握し、適切なケアを行うことが改善への近道です。あわせて、こまめに休憩を取る、画面の高さを調整するといったセルフケアや生活習慣の見直しも、あわせておすすめしています。