今回は、プロスノーボード選手の方との治療の経過を通じて感じたことをお話しします。

その方は股関節の手術を2度受けられており、術後の強い癒着と痛みに悩まされていました。長いリハビリ期間の中で、競技への復帰を諦めかけるほど苦しい思いをされていたそうです。

エコー検査で原因となっている部位を特定し、鍼による深部へのアプローチを継続した結果、約1年7ヶ月をかけて競技への復帰を実現することができました。

その後、反対側の股関節に痛みが出た際には、体幹と股関節周囲の協調性が低下し、周辺の筋肉が過緊張を起こしていることが原因と考えられました。腰部の多裂筋や腸肋筋、梨状筋など、複数の筋肉に対して包括的にアプローチした結果、症状はほぼ気にならないところまで改善しました。

このケースを通じて改めて感じたのは、「痛い場所だけを施術しても十分な改善にはつながらない」ということです。深部への直接的なアプローチと、徒手による可動域の改善を組み合わせることで、はじめて効果が発揮されます。

競技への復帰という大きな節目に関わらせていただけたことは、施術者として非常に感慨深い経験でした。これからも、結果にこだわりながら一つひとつの施術に向き合ってまいります。